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13回目のハワイ灯籠流し
2011.05.30
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真如苑は、米国のメモリアルデーにあたる5月30日(月)午後6時半より、ハワイ・オアフ島のアラモアナ・ビーチで13回目となるハワイ灯籠流しを 執行しました。会場となったビーチには、45,000人以上の市民や観光客が参集。あらかじめ用意された3,000艘の灯籠は、今年も多くのボランティア や市民の手によって海に流されました。
ハワイ灯籠流しは1999年の第1回から13年間、毎年、米国のメモリアルデーに行われており、今ではホノルル最大の市民行事と言われるようになってい ます。今年もホノルル市民はもちろんアメリカ本土、日本やヨーロッパからの観光客でビーチは埋め尽くされ、45,000人を超える人々が参集しました。
真如苑のハワイ灯籠流しは、灯籠に自由なメッセージを書き込めるようになっているのが特徴。申し込み者は、失ってしまった家族や身近な人に対する想いや メッセージを灯籠に書き込み、式典中、ビーチから自分の手で流すことができます。自分で流した灯籠を見つめながら「失った家族と自分が会話できる瞬間」と 語る人もいれば、「(亡き人が)いつも見守ってくれていると実感できる」、「愛する人への想いを、文化や立場も違う人たちと気持ちを一つにして理解し合え ることが素晴しい」と感想を語る人もいらっしゃいます。初めて参加する市民も多いのですが、毎年このメモリアルデーにはアラモアナ・ビーチに訪れるという リピーターも多くなっています。今年もアラモアナ・ビーチに設置された灯籠受付テントには午前中から長蛇の列ができ、午後4時過ぎには用意された全ての灯 籠が参加者に無料で配布されました。
さらに今年は3月11日に発生した東日本大震災をはじめ、アメリカのハリケーン被害、アフリカ、中東、オセアニアなど世界各地で発生した災害犠牲者が記された親灯籠も用意されました。
開式後に伊藤真聰苑主は挨拶の冒頭で、参集した来賓や参加者、式典に携わるボランティアやスタッフに感謝の意をあらわした後に、災害犠牲者への祈りを運ぶ べく一同に黙祷を呼びかけました。続いて、「仏陀は『人間の偉大な可能性は、智慧と慈悲の利他の実践によって顕れる』と教えました。人間は困難に直面した 時も、勇気と思いやりがあれば偉大な可能性を発揮することができます。灯籠流しの本旨は、亡き方々を敬い感謝し、その心を周囲の人々へ振り向けることで す。開祖・伊藤真乗は『希望を極めるには努力の継続を』と諭しました。互いに手をつなぎ、平和で幸せな世界を築くべく、作善の輪を重ねて参りましょう」と 今年のハワイ灯籠流しに込める意味を語りました。
その後、伊藤真聰苑主は、来賓として登壇したホノルル市のピーター・カーライル市長、ニール・アブラクロンビ州知事、メリノール宣教会シスターのビトリー ナ・カーウェー姉、ユダヤ教ラビのピーター・シャクトマン氏とともに、融和と平和を象徴する「融和の灯火」を点火。他にも、式典では伝統のフラや、ハワイ のミュージシャンHAPAによる歌も披露されました。
真如苑声明衆の読経が式典を荘厳する中、伊藤真聰苑主の振鈴を合図にして、5艘の親灯籠をはじめ、参加者やボランティアの手によって3,000を超える灯 籠が海に流されました。それぞれの祈りや想いが込められた灯籠は海上一面に広がっていき、美しい夕暮れのビーチを優しくあたたかい光で包み込んだ。なお、 流された灯籠は当日のうちに全て回収され、翌年の灯籠流しに使用されます。
この当日の模様は、地元TV局KGMVで生中継されたほか、地元紙『ホノルル・スター・アドバタイザー』には伊藤真聰苑主のインタビュー記事や、当日の記 事が大きく取り上げられました。またAP通信社のホノルル支社が配信した記事は、『ニューヨーク・タイムズ』紙、『ボストン・グローブ』紙、『ワシント ン・ポスト』紙などのアメリカ大手メディアの他、アジア、ヨーロッパ、中東など300を超える新聞・TVメディアのオンライン版で紹介されました。
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