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連続講演会「開祖と涅槃経」を開催

2012.06.10

6月10日(日)14時より、応現院にて、ニューヨーク州立大学教授、マーク・ブラム氏をお招きし「聖徳太子・親鸞と涅槃経」と題した講演会を開催しました。
本講演は、「開祖と涅槃経」をテーマに、涅槃経と日本仏教の開祖とのつながりについて学ぶことを目的とした連続講演の初回です。

ブラム氏は、仏教がインドから日本へ伝播する過程での思想・文化の変遷を主な研究課題とする他、長年にわたり涅槃経の英訳に取り組み、涅槃経が日本仏教へ与えた影響についても考察を続けられています。
講演でブラム氏は「涅槃経は聖徳太子に大きな影響を与えた。聖徳太子が書いた仏教注釈書『三経義疏(さんぎょうぎしょ)』に涅槃経の重要な考え方である" 仏性"や"常住"などの概念が見受けられる。日本仏教は聖徳太子から始まるので、涅槃経は日本仏教に大きな影響を与えていると言える」と述べるとともに、 親鸞の『教行信証』にも涅槃経が多く引用されていることを指摘。「実父を死に追いやった阿闍世王でさえも救われると説かれている涅槃経を読み、親鸞自身も 心の救いを得たのではないか」と話されました。
最後に、「涅槃経を読むと希望が湧いてくる。涅槃経には人間の内面の悪の問題が説かれている。そして、人間はあらゆる煩悩に悩まされていても、必ず皆、仏性があると説く。仏性を感じること。それは一つの希望になる」と締めくくりました。

当日は約1時間の講演の後、質疑応答も行われ、800名を越える聴講者は熱心に耳を傾けました。

 

講演するマーク・ブラム氏
社会貢献活動
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