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7年目のトルコ青年日本文化研修
2015.09.06
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真如育英会(※)と真如苑は、8月23日から9月6日の15日間、本年7年目となる「トルコ青年日本文化研修」を実施しました。本研修は、在トルコ日本国大使館よりトルコの青年に日本の文化、風土、習慣や宗教等に触れて理解を深める事により多様な価値観を身につけてもらいたいとの発案を受けて、2009年より真如苑が国際協力・社会発展研究所の協力のもと実施しています。参加者は現地の日本語検定1級の合格者の中から在トルコ日本国大使館により選ばれた4名が参加しました。
一行は8月23日に日本に到着。24日には真如苑の施設、応現院と総本部(東京都立川市)を見学し、仏教についての講義を受けました。参加者にとっては、実際に参拝する前に基本的な知識を得られた事が研修に効果的だったようです。
8月25日、朝日新聞社を訪問し、編集委員・中島隆氏による「日本のビジネス、中小企業」についての講義を受け、現代日本の社会や経済について学んだ後、バスツアーで国会議事堂などを見学。翌26日は、鎌倉にて寺院参拝と浴衣の着つけを体験しました。27日は東京国立博物館、浅草寺を見学し、28日は和歌山県串本町を訪問。
串本町とトルコは、1890年に現在の串本町沖で座礁、難破したエルトゥールル号(オスマン帝国の軍艦)の乗員を町民が救けたことに由来する友好関係が長く今も続いており、串本を訪れるトルコ観光客も多いと言われています。一行は串本町において、エルトゥールル号遭難事件の慰霊碑にて献花、トルコ記念館の視察の後、串本町役場を訪ねて田嶋町長と懇談し、夜は町民の家でホームステイしました。参加者からは、串本町の人々との触れあいを通じて、「みんな優しく、トルコの事を大切に思ってくれて嬉しい」、「一番印象に残っている。トルコ人ならば必ず行くべき」などの感想が聞かれ、トルコと日本の両国友好を感じる機会となったようです。
その後、熊野那智大社、京都を訪問。東京に戻ってからは、歌舞伎座公演の鑑賞、真如苑での法要見学、神仁先生による「日本の宗教」についての講義を通して、日本の文化や宗教への理解を深めました。
研修全体を通じて、参加者からは、「普段できない素晴らしい経験ができた」「体験を通じて日本文化を感じることができた」などの声が聞かれました。研修での講義などはすべて日本語で行われ、滞在中の生活や訪問を通して日本語能力の更なる向上も期待されています。
※「日本文化研修」は、トルコ以外に、これまでインド、ベトナム、エジプトで日本語を学習している方を対象に実施しています。
※真如育英会(一般社団法人 真如育英会)
修学、就職に困難がある日本国内外の学生、生徒、児童及びその他の青少年に対して、学資の贈与、職業訓練等の教育・就職支援活動、日本文化研修など、国際招聘・国内外の交流事 業を実施し日本社会及び国際社会において貢献できる人材の育成を目指す団体です。今迄、インド、エジプト、カンボジア、タイ、中国、トルコ、バングラデッ シュ、ブラジル、ベトナムで支援活動を行っています。
社会貢献活動