真如育英会(※)と真如苑は、トルコで日本語を勉強する学生への日本文化研修「トルコ青年・日本文化研修」を8月1日~15日の日程で今年も実施し ました。この研修は、在トルコ日本国大使館からの協力要請に基づきます。自国の学生に日本の多様な文化、風土、習慣や宗教に触れてもらい、やがて両国の架 け橋となってもらいたいとの大使館の願いから発案された研修で、2009年から行われ、今年で5回目となります。
参加者は、在トル コ大使館主催の日本語能力検定の成績上位者の中から募集・選出された大学生3名と引率者1名を招聘。研修には3つの目的が掲げられ、1つめの“両国友好の 過去・現在・未来を考える”では、1890(明治23)にオスマン帝国(一部が現トルコ)の軍艦エルトゥールル号が明治天皇を表敬訪問した帰路に串本沖海 上で遭難し、町民総出で救出したエピソードから日土友好の町といわれる和歌山県串本町を訪問。遭難で犠牲となった方々の慰霊碑に祈りを捧げ、花を手向けま した。串本町では、大歓迎のもてなしを受け、町役場の方が案内役となって町役場、記念館を訪れたり、バーベキューで町民と交流し、夜は町民宅にホームステ イさせていただいて生活を体験するなど、友好を深めました。町への訪問は、地元新聞社やTV局も取材に訪れるほどの関心事だったようです。
2 つめの目的“日本の文化や宗教に対する理解を深める”では、浴衣を着付けての祭り体験、歌舞伎、狂言や能にも触れ、古民家園を見学し伝統的な建物を巡りま した。いまや世界における日本文化の象徴として捉えられることが多くトルコでも人気の高い「日本アニメ」の聖地といわれる秋葉原にも足を運びました。ま た、日本の風土、習慣や日本人の心を理解するための宗教講義では「自然神道と仏教」のテーマで専門家の講義を受け、伊勢神宮を参拝し20年に一度しかない 式年遷宮を見学しました。