〈伝統文化シリーズ第6回〉
今回の「市民のための公開講座」伝統文化シリーズ第6回は、「文化の時代にむけて~うちわ職人のひとりごと~」。元禄2年より320年間続く京うち わの「阿以波(あいば)」の代表取締役で、伝統工芸士(通商産業大臣認証)の饗庭智之(あいばともゆき)氏を応現院(東京都立川市)にお迎えし、10月 19日に開催されました。
会場には饗庭氏の技と美の世界が表現された「透かしうちわ」が並べられ、割竹を貼る実演も披露されました。伝統工芸は、 芸術品として受け継がれてきただけでなく、庶民の日常生活に深く根ざして発達してきた側面があることを「うちわ」の歴史や文化を例に説明され、昨今、時代 とともに生活習慣が大きく変化していることから、伝統工芸とともに受け継がれてきた生活文化が失われていく危惧があることを話されました。伝統工芸の世界 も現状にとどまらず、新しい考え方で物を生み出し発信していくために、「京の表現塾」をはじめとした様々な活動を行われているそうです。